こんにちは、東京大学文科三類一年の落合輝(あきら)です。
今年の三河寮紹介記事の第二弾を書かせてもらうことになりましたが、めぼしい内容はすでに書き尽くされているので(昨年、一昨年の記事をご覧になってください)。
今回は気楽に「かるた」にでもしてみました。
三河寮の情報がいくらでも欲しい、という方は読んでみるのもいいかも知れません。
三河寮かるた
【み】みんな同郷、みんな同居
名は三河寮といいますが、寮生の出身地は三河地方に限りません。
広く愛知県全域から、さらには県外、国外にまで及びます。
私自身、瀬戸市の家から名古屋市内の中学高校に通っていました。
三河に「縁がある」という緩いつながりをもつ寮生が、ここ茗荷谷の地に集い、暮らしているのが三河寮です。
このふんわりした一体感がこの寮の魅力の一つです。
歩んできた道はかなり多様で、先輩、同期(そして来年からは後輩)、誰の話を聞いても、無縁とは感じないけれど知らない世界を覗いているようでとても面白いです。
少しでも三河に縁がある方はどなたでも歓迎です。
※ 入館資格につきましては事務局にお問い合わせください。
【か】家族同然の付き合い
全ての人と等しく親しくなる訳ではありませんが、親しい友達とは、本当に家族同然になります。
それもそのはず、朝起きて (起こして)おはようと言い、寮を出る時に行ってきます(行ってらっしゃい)と言い、帰って来たらただいま(おかえり)と言い、夕飯を一緒に食べ、お風呂に一緒に入り、廊下でお喋りをし、おやすみと言って寝る、そんな生活なのですから。学年の違いに係わらず、頻繁に話す人とはそんな家族のような関係になります。
学校の友達は「行けばいる」、寮の友達は「帰ればいる」。
この違いの大きさを実感するこの頃です。
家族に飢えそうな方は是非。
【わ】悪くないお部屋
寮というとどんな部屋を想像するでしょうか。
正直に言って、まあ、可もなく不可もなくです。
一人部屋なので特に狭いということもなく、持て余すほど広くもない、少し古いが嫌になるほどでもない、丁度いいお部屋。
しかし私たちには、部屋以外にも歩き回れるスペースがあります。
男子なら風呂場、階段、屋上、階段、廊下、他の人の部屋など。
女子ならキッチン、ダイニングスペース、廊下、他の人の部屋など。
また男女問わず、食堂や駐輪場付きの中庭は自分の家のようなものです(いや、実際そうなのです)。
マンションでの一人暮らしと比べて、一日の歩行数がだいぶ多くなるのを保証します。
アパートの一室でミノムシなってしまうのを恐れる方には、良いと思います。
【り】料理してもよし、寮飯食べてもよし
夕飯が用意されているのは寮生活の大きな利点と言えるでしょう。
どうしても乱れがちな大学生の生活、その中で確実にご飯を食べられるのは、最低限の体の維持になります。
飢えて痩せ衰えることはあり得ません。
運動部に所属する男子寮生には、寮飯でご飯大盛り二杯を日課にして増量を図る者もいるようです。
寮飯ならこんな自由もあるのです。
一方、料理をしたいという学生もやはりいますが、彼らにとっても一食は確実に確保されていることが安心材料になって、自炊も思い切ってできるので悪くありません。
私が正にこのパターンです。
魚を捌いてみたり、餃子を皮から手作りしてみたり、炊飯器でバナナケーキを焼いてみたり。
料理の腕を上げたいという方をお待ちしています。
【よ】夜の門限無し
門限無し、素晴らしい。
周りには全国にその名を轟かす有名観光スポットが目白押し、しかも東京の住人にはそのすべて日常的な遊び場となってしまいます。
池袋が二駅、東京駅が約10分、少し回り道になる渋谷でも40分弱、横浜でさえ1時間以内、鎌倉だって……。(自ずと私の行動範囲が伝わってしまいましたね。)
とにかく遊び放題な訳です。
遊び呆けたい方はどうぞ。
【う】うるさくしても構いません
アパート暮らしとの違いが最も鮮明に出るのはこの点でしょう。
周りのことを気遣いつつも、事実上、何時であろうと好きなように騒ぐことが許容されます。
ここはみんなお互い様ということです。
寮生の生活時間はまちまちなので、ある人の就寝時間が別の人の起床時間だったりして、文字通り「何時でも」誰かしらが話しています。
もはや、どこかで話し声がしていた方が安心して寝られるようにさえ感じます。
そんなずぶとく野生的感性を備えた人になりたい方におすすめです。
【に】人間関係の広さ
寮には一年生から修士博士課程の学生までが生活しており、男女寮生間の交流も多くあります。
よく考えてみれば、特定の目標や好みで集まっている訳ではないので、学校でもバイトでも得られない幅広い人間関係がここにはあると思います。
憧れる人、相談できる人、教えを請うべき人、議論すべき人、一緒に馬鹿になれる人、好きになる人、反面教師にすべき人、何でもいます。
大学生になったら人間関係の幅を広げようと意気込んでいる方は、まずこの寮に入ってみるのはいかがでしょうか。
【は】花見も月見もしやすい
入寮の時期には近所にある桜の名所、播磨坂でお花見を、夏休みの明ける頃には屋上で月見をすることができます。
東京のど真ん中にいながら、こんな簡単に風流に浸れるとは思いませんでした。
特に屋上からはスカイツリーも綺麗に見え、割と開けた空に満月を望むことができます。
東京のビルに閉ざされた空を恐れる方は、是非どうぞ。
写真は、10月21日の夕方(二枚)と翌22日の朝(三枚)に、屋上から東の空を定点観測したもの。
【い】いつでも入れるお風呂
この項は男子寮を前提に書くしかありませんが、今度、耐震工事に伴い壁が新しくなった共同風呂は、とにかく大きのが取り柄です。(と言っても家の浴槽に比べての話ですが。)
家ではこの大きさのお風呂には絶対に入れません。
しかも浴槽になみなみと湯が張られています。
部活の合宿帰りにこれほど嬉しいものはありません。
また、風呂場は寮生の談義に花が咲く場でもあります。
理系の先輩が研究の話をすれば、文系の後輩が持論を披露して先輩を感心させたりします。
一日の考え事をここでリセットして眠りにつくのは、精神衛生上、なんとも健康的です。
毎日熱い風呂で身体を伸ばしたい人は見逃せませんよ。
【る】留守中も心配ご無用
三河寮の最大のセキュリティは、他ならぬ寮生です。
各館たかだか50人弱しかいないので、当然見たことのない人がいればすぐわかります。
長く部屋を空ける時も周りの寮生に伝えておけば安心です。
郵便物はもちろん、ネットで注文した荷物も(着払いは除く)、まとめて受け取ってもらえるので、都合のいい時に取りに行けます。
届けられた時に留守だと再配達になってしまうアパートを考えると、この利便性は圧倒的です。
家を空ける時間の長くなりそうな方にもおすすめです。
【べ】勉強に困ったらすぐヘルプ
これは言うまでもありません。
周りには東大、早稲田をはじめとする有名大学の学生が、文理も学年も問わず溢れています。
寮内で解決できない問題は無いと言っても過言ではありません。
この半年でも何度友達に助けられたことか。
目先の課題に限らず、将来の専門分野を考える上で、実際に色々な研究をする先輩といつでも話せるというのは何よりありがたいことです。
何気無い話からも知的好奇心が刺激されること間違いありません。
学問の色々な世界を覗いて見たいと思う方には楽しい空間のはずです。
【し】趣味を深めるにもよし
勉強と同じく、寮生の趣味の幅も広いので、きっと同じ趣味を持つ仲間が見つかるはず。
寮内でサークルを作ってみるのもアリです。
本を貸し借りし、色々なところへ一緒に出かけるのは楽しいものです。
学ぶにも遊ぶにも寮が役に立つので、学校に行くのを忘れてしまいそうです。
いえ、それはいけないのですが、それほど居心地の良い場所なのです。
部活などにわざわざ入るのが面倒そうだと感じている人は寮に頼ってみるのもいいと思います。
最後に、たくさん三河寮の良いところを書きましたが、生かすも殺すも全て自分次第だと思いますので、入寮した暁には、積極的に動き回って実り多い寮生活にすることをお勧めします。
素材はいくらでもあるのが三河寮です。
春にお会いするのを心待ちにしています。
先月行われた「鍋パーティ」の様子
東京大学1年 落合輝(東海高校出身)